セミナーレポート【今日から役に立つ!シフト管理の極意をお伝えします〜効率化・工数削減「だけ」じゃない、売上に結びつくシステム活用〜】
無料のシフト管理ツール「oplus(オプラス)」を提供する、株式会社Oplus 代表の杉原様にご登壇頂いたワークショップの内容をご紹介します。
【杉原様 プロフィール】
Oplus株式会社 代表取締役 杉原 和樹 様
メンローカレッジ(米カリフォルニア州)卒業後、株式会社GUに就職し、3年間店舗運営業務と共に、店長業務も経験。退職後、ITベンチャーに転職し、コアメンバーとして3年で4人から60人規模へと会社を成長させる立役者の1人として活躍。その後起業してOplus株式会社を設立し、株式会社GUでのシフト管理の実務経験とノウハウ、ITベンチャーで培ったIT知識・経験を活かし、シフト管理サービス「oplus」を創造。
シフト管理システム導入で目指すべきゴール
結論から申しますと、「シフト管理業務」から「稼働計画」に昇格させることを、ぜひ目指していただきたいと考えております。
「シフト管理業務」はタスクですので、シフトができれば完了になります。なので、とにかく時間を削りたい、工数を削減したいというのが、まず皆さん思い浮かぶことではないでしょうか。
ですが、それだけだと業務が属人化してしまったり、定性的になってしまうという課題が生じます。
シフトの中身、クオリティの部分を意識していただき、ステップアップを目指していただければと思います。
具体的には、様々な企業様が初回導入を検討される際に、シフト管理の効率化から考えられる事が多いかと思います。その時点で顕在化している課題である「工数削減」を目指していただくと、業務の標準化に繋がります。そこで、埋没している現象課題を洗い出すことができ、ひいては本質課題の解消に繋げられれば、シフト管理システムの真価に至ることができるのです。
ゴール達成のために習得すべき3つの極意
極意その1 シフト管理業務の効率化
かいつまんでご紹介しますと、①非接触でのシフトの収集・共有 ②シフト作成業務の工数削減 ③円滑なコミュニケーション の3つがポイントです。
まず、「非接触でのシフトの収集・共有」ですが、昨今のコロナ禍においていは不要不急の外出を控えたいという事があるかと思います。従来は、シフトの提出や確認をするために店舗に出向いていたというスタッフさんが多かったと思いますが、oplusを導入することでスマホでいつでもシフトの提出・確認ができるようになります。
次に「シフト作成業務の工数削減」ですが、多くの企業様が一番期待されていることではないでしょうか。
通常のシフト作成では、まず「シフトの収集・共有」。紙で集めたシフトをExcelで打ち直して、転記チェックを実施。その後、シフトを見て足りないところを他店舗にヘルプ要請したり、や他スタッフに相談して調整したり、といった再調整業務が発生しているかと思います。
oplusを導入することで、こちらの図のように作業時間の大幅削減が実現します。
最後の「円滑なコミュニケーション」では、出勤の調整などにLINE・電話・メールなど様々な手段をお使いかと思いますが、oplusに一本化することでコミュニケーションを効率化することも期待いただけることです。
oplusデモ 〜シフト提出〜作成〜
※当日は、oplusのデモを実施いただきました。
oplusは2つのパーツから構成されていて、具体的には左側のメニューと真ん中の操作画面のシンプルなつくりだとお考えください。
まずはスタッフの方がシフトを提出して、管理者がシフトを確定・編集する流れをご紹介します。
こちらは、スタッフ向けの画面です。管理者向けと比べると、かなりシンプルな構成になっているのがお分かりかと思います。シフトを出すだけ、掲示板でやり取りをするだけなので、迷わずに操作が可能です。スマホにも対応していて、手軽にお使いいただけます。
また、アルバイトの方が多いところだと、時間帯でシフトを提出される場合が多いかと思いますが、「時間単位」でも「終日」でもシフト希望の提出も簡単に行っていただけます。
事前に、よく入るシフトのテンプレートを作ることもでき、コピーして効率的なシフト提出が可能です。
スタッフ側がシフトを作成すると、即時で管理者画面に反映されます。つまり、自動で転記されますので、ミスも消えますしチェックの工数も不要になります。全スタッフからシフトが集まったら、「確定」ボタンを押してください。
確定ボタンを押すと、スタッフ側の画面にはチェックマークがついて、シフトの編集ができなくなります。シフト作成のタイミングでの変更がないように、と考えての機能でございます。
また、スタッフ側の操作はプラスボタンを押したり、スケジュールを入れたりととてもシンプルな画面ですので、スマホをお持ちの方でしたら問題なく操作いただけています。
また、ガラケーでも一応操作はできますが、完全にサポートはしきれていません。そういった方の場合には、店舗に出勤した際にPCから社員番号を入力いただいて、そこからシフトを出力したり申請したりという対応ができます。
デジタルでシフトを出していただくメリットとしては、管理画面に情報が集約される・転記がなくなるという二点が大きなところかと思います。
oplusデモ 〜コミュニケーション〜
ここからは、oplus上でのコミュニケーションについてご紹介します。
先程もご紹介しました通り、調整や急な連絡が発生した場合などにご活用いただけます。
まず一つ目、コメント機能がございます。例えば、特定のシフトに対して「この日に出勤できますか」と管理者がコメントをしますと、プッシュ通知などでスタッフの方に連絡を取ることができます。
スタッフ側からの返信も可能で、やり取りのみでなく、シフトの編集履歴を追うことができるのも特徴です。
二つ目は、「メガホン機能」です。例えば「シフト提出期限が迫ってますので、皆さんお願いします」とリマインドメールの配信が可能で、イメージとしてはLINEグループのようなものです。
三つ目は「掲示板」機能でして、特定の方やグループへのメンションも可能で、出勤要請なんかにもよくご活用いただいています。
また、店舗ごとに掲示板の内容は異なっていますので、コミュニケーションや情報が雑多になることはありません。他の店舗掲示板の閲覧をすることも可能ですので、状況に合わせた運用ができるようになっています。
oplusデモ 〜便利機能〜
他、よく使っていただく機能をご紹介します。
・「リピート機能」では、毎週特定の曜日を休みにしたりと、効率的なシフト作成が可能。
・スタッフからの「希望休」と管理者が指定した「公休」を分けることも。
・「連勤アラート機能」では、週◯日以上の連勤が発生した場合にはわかりやすくアラートが上がります。 ※日数は個別に指定可能
・シフト日にちをクリックすると、時間帯ごとの必要人数を簡単に見ることができたり、ドラッグで出勤〜退勤時間を指定することができます。
また、「労務管理」という画面があり、月・週で該当のスタッフがどのくらい働くのかを見ることもできます。働きすぎを防止するために、設定で「公休が◯日未満の場合アラートを上げる」ことも可能です。
oplusデモ 〜シフトの自動作成〜
飲食店様の場合には、臨機応変な運用が必要かと思いますが、一部ご紹介いたします。
公休、早番、遅番などを事前に設定しておき、例えば「公休」のみを自動で割り振ることが可能です。設定から、「全員月に◯日は公休を設ける」とすることで、ボタン一つでシフト作成をすることができます。
また、すでに何名かからシフト希望が出ている場合には、それを加味した上で「足りていない部分」のシフトを自動で埋めることができます。特定の日に休みが偏らないように、なるべく連勤を回避するなども自動でシフトに反映することができ、シフト作成業務を大幅に効率化できるかと思います。
飲食店の場合にはアルバイト勤務の方が多いのですが、こちらの機能をうまく使っているお客様では、シフト収集の際に休み希望しか集めないというルールを敷いていらっしゃいます。そうすると、遅番は◯〜◯時など時間を決めた運用ができますので、シフト作成の自動化にも繋がります。
早番のレジは◯名でキッチンは◯名・・・など、早番・中番・遅番の中で更に役割の人数を分けている場合には、「セクション」という機能を使用して時間帯・役割別のシフトを作ることができます。
また、そこからさらに「仕込み」「ランチのホール対応」など細かい作業スケジュールを割り当てることもでき、より厳密な集計を行うことができます。
今後は、同じ業務の中でグルーピングして、ランチの人数・ディナーの人数・・・と集計できるような機能を実装予定でもあります。
以上のデモで、oplusの基本機能をご紹介してまいりました。ご覧いただいた通り、シンプルな画面の作りになっていますので、Excelや紙からの切り替えでも、ハードルだと感じずにお使いいただけるかと思います。
シフト表の印刷もできますので、スタッフへ物理的に配布したり、休憩室に張り出したりということもできます。アナログ・紙のほうが使いやすいシーンもあるかと思いますので、無理をして全部デジタルに振るのではなく、バランスを取りながら使っていただければと思います。
シフトの自動作成機能は、あくまで発展的なものですので、まずはシフトの収集・作成・管理をデジタル化すること、コミュニケーションを効率化することを目指していただくことをおすすめします。
極意その2 標準化
実は、飲食店の94%が紙やExcelでシフト管理を行っているというデータがあります。こちらは少々古い結果ですので、いまは変わっているかもしれませんが、いまだに紙・Excelが主流であることは変わりません。
なぜ、紙・Excelから脱却できないのか。
無料で使えて自由度が高い、というメリットがあるという方もおられるでしょうが、これには弊害もあります。自由である分、ルール・基準を設けづらく、属人化しやすくなり、店長が変わるとシフトの制度や精度が変わるということになってしまいます。
システムを導入すると、作成手順が統一されます。作り方が統一されると、ルールや基準を整備できるようになりますので、各店舗でもルール作りができて、前者最適が可能になります。
シフト課題の共通点を見いだせるー課題も統一されますので、現象課題の発見ができます。
極意その3 現象課題の洗い出し、本質課題の解決
まず、当社にご相談をお寄せいただいた、ある運送業のお客様の事例をご紹介します。
内容としては、本来一時間取るべき休憩を、何かしら理由をつけて15〜30分少なく申告するスタッフが多く、年間で約1,000万円の損失が発生しているというものでした。
また、不動産業のお客様からは、シフトを各店でExcel管理しているために、本部側で各店の人件費予算と実績の乖離が生じることを計画段階で把握できず、年間で約750万円の損失が出ているというご相談をお寄せいただきました。
先程お伝えしたように、シフトを紙やExcelで管理していると属人化しやすく、本来あるはずの課題が見えづらくなってしまうという事態を引き起こしていまいます。つまり、何かしらの理由で余計な人件費が出ていっているが、その理由や詳細がわからないという状況になってしまいます。
システム化することによって、シフト管理業務の工数削減・効率化ができるだけでなく、本社がシフトの状況を把握しやすくなり、人員配置などに的確な指示を出すことができるようになります。
oplusでは、シフトデータをもとに、人件費を自動で集計することができます。店舗ごとに計画地との乖離を把握でき、エリア全体で予算内の運営ができているかなどの確認も可能になります。
これができると、人件費予算はそもそも適正だったのかを再検討できたり、シフトの精度を確かめられたりといったことが実現します。
シフト管理が、売上や利益にどう関係するか、ご説明します。
飲食店の皆様においては、FL(Food Labor)コスト※という指標を用いて管理されている方もいらっしゃるかと思いますが、こちらは一般的には売上の60%以下が理想だと言われています。
※ FLコスト = 食材費 + 人件費
FLコストを抑えるためには、売上を上げるか、原価過人件費を下げる必要があります。売上を単純化しますと、客数(来店数×回転率)×客単価(平均単価×注文数)と表現できます。
シフト管理が関わるのは「回転率」で、例えば忙しいかきいれ時に十分な人員がいなければ、料理の提供が遅れてしまったり、お客様をおまたせしてしまい、結果的に店から足が遠のいてしまうということに発展する可能性があります。
一方で、回転率を上げるためにスタッフを増やしたとしても、適正な人件費になっているかどうかが重要です。人件費を考えるときには、稼働人時・非稼働人時がポイント。
非稼働人時は、割り当てて入るものの、実際には業務が発生していない時間のことで、人件費を無駄にしてしまっています。
時間・曜日に対して、適切なときに適切な人員が配置できているかどうか、が重要な点です。
一気通貫のDX
皆様、様々なシステムを導入されているかと思いますが、それぞれの歯車が噛み合っていなければ十分な効果は得られません。こちらの図のように、「稼働計画」があって初めて、全体のデータをつなげることができ、一気通貫のDXを実現することができます。
まとめ
最後、まとめとしてこちらをご紹介します。
- 最終的に改善すべき課題は、シフト管理業務でなく稼働計画
- システム導入はゴールではなく、スタート。うまく活用して推進していくことが重要
- DXかは大変且つ短期的には効果を感じづらい場合もある
- ゴールをどこに定めるかによって導入効果は大幅に変わる
- シフト管理は川上の業務とも精通している。課題をストーリーで捉えられれば、一気通貫のDX化を完遂できる
oplusには複数の料金プランをご用意しておりますが、無料プランがありますので、まずはお気軽にお試しください。
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