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【イベントレポート】スペシャルトーク「これからの労務を語るWEEK第3弾 Day1」

先日、公式Youtubeにて大好評の企画「これからの労務を語るweek」第三弾を開催いたしました。

本記事では、Day1の様子を動画の文字起こし形式にてお届けいたします。

ぜひご覧ください!

 動画はこちら

登壇者紹介

株式会社TECO Design 

代表取締役社長 杉野

中四国大手の社会保険労務士事務所に入社。給与計算部門のリーダー、IT推進室室長。社内のマニュアル整備、IT推進などに注力。

またグループ内でコンサルティング会社を設立し、顧客データベースの移行作業や、クラウド労務ソフト等の導入、また業務フローの見直しなどを含めたバックオフィスの業務設計を中心に実施、800社以上の給与・労務・勤怠ソフトの移行作業を実施。

社会保険労務士法人TECO Consulting 

代表社員 伊藤 将人 

埼玉県入間市出身。大学卒業後、社会保険労務士を取得。東京都内の社会保険労務士事務所で、約3年間HRテックを活用したバックオフィスDX化のコンサルティング経験を積む。その後、上場準備中(N-2)のベンチャー企業に参画し、上場審査に向けた労務管理体制の構築を行なう。ベンチャー企業を中心に、バックオフィスDX化をメインとした人事労務コンサルタントとして独立後、TECO Consultingの代表社員に。


社労士法人設立当初からの変化

杉野:第3弾の労務Weekということで、もう2回やったのがずいぶん前な気がしますけど、まだ8ヶ月か9ヶ月くらいしか経ってないんですよね。8月に社労士法人を設立して、今9ヶ月目くらいなんですけどどうでしょうか。

伊藤:立ち上げた当初と比べるとメンバーもたくさん増えていますし、お客様も増えています。お客様からの要望の種類もめちゃめちゃ増えていると言うのが大きな違いですかね。8月に話してたような、単に代行するみたいなところ以外の部分が求められていて、想定通りに増えてきているのが実状ですかね。

杉野:イメージした通りの、「やっぱそうだよね」みたいなことを言われてるというのは確かにありますよね。納品主義があるとか、労務って時間かかるよとかいろんな話をしてきましたが、どの辺が一番増えてるでしょうか?

伊藤: 最初の労務Weekで話してたのは経営課題があって、徐々にオペレーションに落ちていくという縦串の話をしたと思うんですよ。

本当に相談の量とか課題の深さで一番比重が重たいのって、今の縦串の中の上部分に当たる事業の計画とか目標かと思ってたんですね。

でもこの7〜8ヶ月やっていく中で、最初にぶち当たるのはやっぱりオペレーションの壁ですね。クライアントの代表者様とか労務を管轄してるような人とお話すると、こういった課題が出るんです。課題は分かりました、解決方法分かりました、 解決方法のためのスケジュール立てました、ここまでは想定した通りの流れで、この後の「誰がオペレーションを回すのか・解決のための作業をやるのか」となると、クライアントの労務担当の方はリソースが足りていないですし、うちがクライアントと同じように動けるかと言われると動けないので「誰がこの作業を持つのか」「誰がやったら早いのか」というのが依然課題として残っていて。

杉野:その要件とか要求を落とし込んでいくことが難しいのか、オペレーションと言っても要件要求の整理まで含んでるから難しいのか、出す側なのか受け側なのかみたいな。

伊藤:それで言うと幸い、うちの事務所やTECO Designには、課題を探してやらなくちゃいけないことをちゃんと作って要件を定義できるメンバーが多いんです。要件定義をするとやっぱりこなさないといけない作業が出てくるんですよ。

それをまず単に捌く量はやっぱり足りないって、普通にオペレーションが足りないっていうのは一つの問題としてあって。このオペレーションをできる存在がお客様の中にいる場合といない場合があって。その見極め、タスクやオペレーションは今目の前にいるクライアントの労務担当の方はできるのか、能力というか経験的な部分とリソース的な部分でできるのかをちゃんと判断した上でロードマップを引く、というのが結構難しいなって思いましたね。

杉野:そっか。アウトソースでも何でもいいんだけど、今までのBPOでは「やりますね」となった時に「ここのプロセスの途中からこっちをやってね」みたいなのがあったじゃないですか。「今度はこっち側を取りに行きましょう」ってなった時に「どこまで食い込んでいいんだっけ?」という見極めも難しいし、やるって言ったけどやらないとか、できないこともある。

伊藤:それこそ本当に解像度が上がった部分で言うと、いつも話している納品主義の言語化みたいなところが結構進んで、納品主義って一つのインプット・プロセス・アウトプットしか見ないんですよね。

だから就業規則を作る時も、インプットしてプロセスをやって就業規則を作ります、アウトプットで納品します、労基署届けます、ってところがあるんですけど、このインプット・プロセス・アウトプットの後ろにあるインプット・プロセス・アウトプットっていう連続性をトータルで見て、就業規則納品しますよ、みたいなところができるのが多分納品主義じゃなくて運用主義。一つのプロセスの単体ではなくて、プロセスとプロセスの連続性みたいなところを見に行かないといけないってところですよね。

杉野:そうなるとこの点でしか就業規則が見えてないと「就業規則を作って終わり」ということになるし、納品だけじゃなく運用をやらなきゃダメですよ、って言ったら法改正に対応するとかももちろんあるんですけど、それも単純に納品主義の連続・非連続な連続というか、点の作業だから、もう少しなんかあるんですよね。

伊藤:それこそ「就業規則を作って」という依頼が来る段階では既にクライアントの中で課題は見えてるし、解決方法が分かっているから依頼が来るんです。それってインプット部分は「就業規則を作る」だけど、お客様が「就職規則を作る依頼をする」とアウトプットしてるわけですよ。就業規則を他者に依頼するっていうアウトプットの前には「なぜ就業規則を作らないといけないか」っていうプロセスがあったりとか課題のインプットがあるはずなんです。いかにインプットとアウトプットを何個前まで遡れるかとか、何個先まで見通せるか、というのが運用主義には必要。

もう一つは、プロセスをこなす中でインプット・プロセス・アウトプットの連続性をただこなすだけではダメで、その中には例えばクライアントの労務担当者が対応できるようになるためのサポートができるツールやガイドみたいなのを設けていかないとなというところです。

杉野:最近社内で貼った、ガイドとイネブラの関係性で、IPO(インプット・プロセス・アウトプットの頭文字)って言うじゃないですか。でもこれだけでは足りません、なぜかというとこういう条件下のもととか、これを大事にしてくださいとか、これが最低限のルールです、っていうガイドがあるはずですね。就業規則も「日本語で作ってください」っていうのは無意識だけどガイドが入ってるわけで、英語までやるのかベトナム語までやるのかとか色々あるじゃないですか。それをまず規定しなきゃいけないし、オペレーションが足りない部分の動かし方とか、就業規則でもヒアリングして、書いて、チェックして、アドバイスして、って分業してた場合にどこかで止まるわけですよね。

それを進めるとか、一社一社全部対応して受けて完全受注生産だとしても、20件、50件ってなってくるとばらつきが出ますよね。それをどうフォロー・教育していくかということも多分発生してくるので、プロセスとは別で、規定する部分と推進させる部分の2個がいるんじゃないかなと。

伊藤:まさにその推進する部分が結構大事だと思っていて。社内での推進の部分はもちろんだと思いますが、最近は、社内だけではないなと感じます。一つのプロジェクトの中でマネジメントしないといけないのは。相対するクライアントとか、クライアントのその上とか周辺の人をいかにマネジメントするのかというのがすごく大事だと思います。

社会保険労務士であれば、社会保険とか労働関係の業務を代行するみたいに「クライアントができないことを代わりにやる」と言っても、調べればできちゃうことってたくさんあるじゃないですか。

杉野:そうだね、そのうちチャットが賢くなるからね。どう使うかとか聞きたいですね。

労務領域でのAIの活かし方

伊藤:まずChatGPTとかAIのところの取り組み方というか接し方は、近づいたりとか離れたりの高速回転が必要だと思うんですよ。近づきすぎるとか離れすぎるとか、長時間近づくとか長時間離れるっていうのはダメで、テンポよくポンポンポンと近づいたりとか離れたりする必要があると思っていて。

杉野:普通に人とコミュニケーションをとるのと一緒ですね。

伊藤:そうそう、一緒です。技術の革新によってそれに追いついていかないと、市場ニーズからかけ離れちゃうと思うんですよ。自分しかできないことが、いつの間にか他の人の当たり前にできるようになるなんてことがAIによってできちゃう。なので、まず近づくことは必要。一方で、今のお客様の課題はAIで解決できないことの方がまだやっぱり多いんですよ。解決できる問題だとしても責任はAIでは取れないんですよ。

なので、クライアントのために離れて行動する時間もやっぱり必要だと思うんですよ。でも離れすぎる時間を設けすぎちゃだめで。なので近づいたり離れたりの連続が必要だなって。

杉野:フルベットではないんですね。一定数そういう人たちも残るというか想定できるんですが、でも「仕事がなくなるじゃないか」とか言われてきた中で、割と大きいトレンドで例えばいろんな新しい技術が出てきました、メタバースとかWeb3とか言ってきたけどそれ以上にいろんな人が参画してる祭りになってる気がして。だとするとここは関わらないっていうのは結構やばいなと思うんですけど、近づきすぎても今は良くないという感じですかね。使い方としてはどういうふうに使っていますか?

伊藤:物を調べることに使うというよりも、整理しきれないものを整理するために使うとか言葉を整えるとか、要するに調べ物のために使うよりも、何かをアウトプットする時の補助として使ってますね。優秀なアシスタントみたいな。

労基法のこととかを調べるとなると、まだ確実性には欠けるんですよ。だけど、知ってるものとか調べたものを「人に分かりやすいように伝える文章に変えて」とか「平易な言葉に変えて」というのには優れているので、生産性はやっぱり上がります。

杉野:結構僕らって言語化しなきゃいけない仕事があるというか、自分の持ってることを適切になるべく濃度を高くすると考えた時に散らばってしまって、「結局何言いたいんだっけ?」って。まとめた時に漏れちゃうとかあるし、とはいえそれを説明する前段階で、一般論も混ぜながら説明をしてここに辿り着くって話もあって、一番すごいなって思うのが一般論をだいたいやってくれるっていう、抜け漏れがないというか、一から考えるのって結構大変じゃないですか。

伊藤:あと、知ってるのに考慮をし忘れたみたいなのを省けるのがめっちゃいいです。

杉野:「自分たちがこれをやってるぞ」というところ以外だとものすごい活躍するというか。最近プログラミングの勉強を再開したんですけど、エラーとかが出ても分かんないわけですよ。昔だったらGoogleに入れて調べていたけど、エラーコード貼ったら「これはこういう理由でダメです」って書き直したコードとか出てくるんですよね。「めちゃくちゃ早いじゃん!」と思って。

労務の方に戻すと、僕はその手足のところにはまだ影響力が出てないと思ってて。今って頭の部分じゃないですか。 知恵や知識を使ったりアイデアを出したりする部分に浸食してますよっていうとこなんですけど、BPOとかの話で言うと全然まだこれから入ってくると思ってて。そこをあんまりマーケットが大きくないとか、取りに行かないとかってあるのかもしれないですけど。

例えばマクロを組んでやりましょうとかアクセスを組んでやりましょうってやってるとこは結構多いじゃないですか。あんなのがすぐできちゃうわけで、しかもコードは書き捨てていいわけですから。すごいきれいに作ってこのマクロはこういう風に作ってくださいファイル名はこうしてくださいみたいなのをずっとやってたわけじゃないですか。それを守らないとエラーが起きたり壊れちゃったりするので、これは作った人が昔の事務所で辞めちゃいましたから、ちょっと実はここだけ後で手直しなんだよね、メンテナンスが。それが、これコード貼ってこうしたいからメンテしろってできるから、逆に言うと最初から書き出させて使って捨てるみたいなコード自体を、っていうことも起きてくるなと思ってて、この手足の部分に入り込んでくることをすごく期待してて。 確定申告をやりながら「何で俺がこっちやってんだろう?」と思いました。

伊藤:今はまだあくまで頭のリソースを分散するとか、一緒に考えてくれるっていうところにすぎないじゃないですか。いずれ考えたものを実現するためのアウトプットの機能として生きてくるわけですよね。結局はそのアウトプットとして何を作り出さないといけないかっていう、上流のデザインできる人が使って、勝っていくようになると思うんですよ。そうなると、今業務には直接的に関係がない人でも、触っておいた方が絶対いいですね。

杉野:あとやっぱり、依頼を受け続ける側になっちゃうときついなと思います。言われたことを言われた通りにやるのってすごく大事なんですけど、そのうちやられるし、何ならチャットとの会話の方が成り立つなんて思う時もあるじゃないですか。受けた仕事とかも指示したらできちゃうわけで、「ちょっと面倒なんだけどこれ調べてこうしといて」っていう前にAIに聞いちゃえば秒で出来上がってるっていう。そう考えると、マネジメント含めて全部飛ばしていくと1人が10人分ぐらいの仕事ができちゃうから、まあ結構変わるよねと思います。

伊藤:クライアントと接する人達が一つやらないといけない仕事として、曖昧なものを作業に落とし込むというのが大事なミッション。ここの生産性が上がらないからクライアントワークする人がどんどん増えていって、そこに紐づく形でオペレーションをやってくださる方とかがいるわけじゃないですか。でもAIが業務の中に浸透してくると、曖昧なものを定義する部分なんかの回転率が上がるはずなんですよ。

杉野:「いい感じにしといて」がいい感じになってくるわけですからね。 

伊藤:何でお話したかというと、オペレーションを回す人にとってもAIは多分危機ではあるんですけれども、一方で、クライアントと相対してマネジメントとかプロジェクトマネジメントするような人にとっても一つ脅威ではあるなと思ったんですよ。結局はお客様からAIを通してオペレーターのところまで業務の依頼が来てしまえば、真ん中に立つクラウドワーカーの人って結局必要なくなっちゃうなって。その先自分は何していこうかなってずっと考えてます。

杉野:どこまでのプロセスに入っていって可視化してそれをどうするかっていうのはもちろんあるじゃないですか。指示出していくとか。それを「こんな感じにしたい」って言ったら曖昧なものを「こんなのどうですか」って出すのってAIが一番得意なわけで。就業規則とかも大量に読み込んで「こんな風なのは許したくない」「うちはこういう人がいる」「なんかいい感じで出せ」って指示したら多分出てくる。そうなるとその細かい要件を定義してきたこととかって難しいと思うんです。けど、結局決めるという事をした人がすごい大事かなと思ってて。「これがゴールです」というのを決められることがすごい意味を持ってくる。決めるって事は責任とセットなんでやっぱりそこのリスクの取り方だと思うんですよね。

「給与計算のチェックはこれでOKです」っていう決めもそうだし、手続きも「これで完了した」「就業規則もできた」とか。こうしたいというのを決めていくとかすごい大事になると思うんですよね。その中の1個のタスクというかプロジェクト全体の中に、今まではお客さんがいて、クライアントワークする人がいて、オペレーターがいて、っていうプロジェクトだったんですね。最近はここの間にSaaSが入ってきてた。たまに「給与計算ソフトを使ったことがあります」って言う人がいても、それって本当にボタン押してただけなんですよ。もう回って出てきてるものをやるだけだった。

今度はチャットが出てくるじゃないですか。そうすると「この人がこう言ってたんで」っていうのと一緒なんですね。絶対的に重要なのって、この全てのプロジェクトのプロセスが機械だろうが人だろうがAIだろうが、どういうアルゴリズムで動いててなんでこう出たかということを説明できることだと思うんですよね。だからSaaSも設定はできなくてもいいんだけど、何ができてどうなってこうだ、っていうのはわかってないといけないし、それを設定を生み出すまでに手順で設定をして、「ここで間違えたからこんな結果になった」とか「この質問の仕方によって一方的な意見しか出なくてアドバイス・提案が弱くなりました」っていうテクノロジーへの理解と人への理解、プロセスを全体見れる人が絶対的に必要だと思っていて。じゃないと多分何をやってるかわかんなくなる。

伊藤:人が介在することがさらに減るわけじゃないですか。そうなると、全体を見れる人も少ないし全体を経験したことがある人も少なくなってくるじゃないですか。だからそれを統括したりとか、全体を見てこのポイントでは何が行われてるのかをちゃんと理解してるだけでもいいわけですよね。

杉野:使いこなすまではいかなくてもその仕組みとか動いてるのを理解しておくってこと、例えば「明日までに100個ぐらい何かアイディア出してくれ」ってAIに言ったらすぐできちゃうわけじゃないですか。その質が悪いとなった時になんでこんなものになったの?→「AIに聞いたからです」ではダメで、それに反論したりとか具体性を出したりとかちょっと意識を飛ばしてみたりとかっていう使い方をして生み出せるっていうシステムに対する問い能力だと思うんですよ。

SaaSの設定とかしてても思うんですけど、「この機能がヘルプにないからできません」っていうのはそうなんですよ。でも「ここをこうしてこうすることで似たようなことができるようになります」っていうのはやっぱり一歩進んでると思ってて、制約条件を理解してるとか何をしなきゃいけないかゴールがわかってるということなんで、雲泥の差じゃないですが。

というのをどこまで理解して統合できるかみたいな完成させる力みたいな。

伊藤:今って多分それ自体にまだ名前がついてない気がするんですよ。概念というか名前もついてないし、それが重要だってことに気づけてないからそこを取りに行けないっていうのも多分あると思うんですね。そういうジャンルがあるっていうのが分かれば取りに行ける人もいると思うんですよ。

杉野:こういうものを欲しいって探しに行ける、就業規則が欲しいっていうアウトプットにたどり着けるわけですけど。

伊藤:「ポジションとして席がない」って思ってる人もいるんだろうなって思っているんですよ。

杉野:就業規則を作ってほしいわけじゃなくて、課題があって、就業規則もいるんだけど、それだけじゃなくて、この前作ったやつもなんかちょっと違うみたいな。

1個流行らせたいんですけど、BPOはそうじゃないですか。でも違うんですよ、スーパーBPOは。その周辺も一緒に抑えてくれるはずなんですけど。今までのではないBPRになるとちょっと難しい、じゃあそこまで本当にプロセスマイニングとかちゃんと全部書き出してやるってなると、いわゆる中小企業ではそんなことをやってほしいんじゃなくて、もっと手前のところでいい塩梅のものがないと思うんですよ。だからちょっと違うスーパーなBPOをやるっていうのを4月14日にまた配信しますので、ぜひ申し込んでください。

クラウドサービス活用×業務フロー再構築で、企業の労務部門に伴走!高品質、労務業務特化の「スーパーBPO」提供開始。

スーパーBPOとは

伊藤:BPOという言葉に馴染みがある人もいると思うんですけど、もちろんない人の方が多分多いと思うんですよ。スーパーが付いていてそのスーパーはTECO Designグループでは何を意味するのかっていうのも今聞きたくて。何が普通のBPOと違うかとか、どういう風にしていきますか。

杉野:一言で言うとさっきのプロセスの話になるんですけど、僕らはBPOとかアウトソーシングというと受ける側の発想でやるんですけど、クライアント側からすると、給与計算でも就業規則でもいいんですけど、それを完了させたりとか運用するために、いろんな役割の人を混ぜ込んでくるわけじゃないですか。それこそBYARDとかで可視化していくわけじゃないですか。そのカード1枚が、うちだろうが(クライアントの)社内だろうが何でもいいわけですよね。でも出してる側からすると「それってBPOの人に頼んでたのになんで間違えたんだ」ってなった時に即答できないわけですね。でも本来はこのマネジメント側がなんでかというプロセスまで理解をして「うちはこういうのを投げていてこういうアウトプットになって、中はこんなはずです」っていうのをやらなきゃいけないんです。逆に受ける側からすると、「それはシステムがやったからわかりませんでした」「チャットがやったからわかりませんでした」「どっかのチームがやりました」ではダメで、このプロセスを明確にしなきゃいけない。全体をちゃんと明示して理解してうまく流れていくというのがBPOのやるべき姿だと僕は思います。

伊藤:何かエラーがあった時に、多分一旦はプロセスが丸なのかバツかなのかしか見えないと思うんですよ。ただプロセスとプロセスの線になっている部分がエラーでしたよとか、こっちがエラーです、ここが遅かったんだよ、みたいなところを可視化できるような状態になってくることですね。

杉野:SaaSってお金払い続けて同じ金額ですよ基本。 機能は上がっていくじゃないですか。残念ながらBPOは…下がっていくんですね。これを下げずに上げたいっていうのが一番多くて、それがスーパーですね。だから本当は上がっていかなきゃいけないんですけど、やっぱり最初のところであとここまでだよね、って落とし込んでできるようにしたはずのものがいやいやもっとうごめいてる、そこに対応していくっていう形がまだ作りきれてないから、そこのモニタリングまで含めてやる。

伊藤:1つ受けたそのBPOの業務のプロセスを定点観測しないといけない。3ヶ月後とか6ヶ月後どういう状況なのか。

杉野:まさにそれをやっぱり続けていって改善していく。前はどうだったのかも見ていく。それを今やってほしいのかやってほしくないのかも、それこそプロセス全体が見えてたら、まあ笑えないですけど今使ってる勤怠システムカスタマイズしてました、CSVを変形させてアウトソーサーに送りました、それは今度のこっちのシステムにはまらないからまた元に戻してました、みたいなことで多分起きてて、どこで間違えたんですか?って確認したら加工のとこで間違えてて、加工しなければよかったのに、とかっていうことをやっぱり変わっていかなきゃいけないんですけど、前からの引き継ぎみたいなとか、秘伝のタレ状態で、早くレシピ化するっていうところをやって、使えば使うほど同じ金額で価値が上がるっていうことを続けていきたいなと、それをやりたいなと思ってます。

伊藤:当初と違うのはもっと労務の上流のところを取りに行こうと思っていてたところを、やっぱり根底にはオペレーションのところが課題として多く残ってるというのもあって、その解像度が高くなってスーパーBPOを作っています。今はそのメンバーも募集しています。

杉野:あと9名募集しております。その後のコンサルも募集してます。

ってことでまた明日!よろしくお願いします。

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