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TECO Design 杉野が聞く!汐留社会保険労務士法人 特別インタビュー

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本シリーズでは、TECO Design代表の杉野が、人事労務DXや新しいことに取り組まれている社会保険労務士事務所の方にインタビューしていまいります。顧問の依頼先を検討中の経営者、労務担当者、また今後について検討されている社会保険労務士法人の方は、ぜひご一読ください。

 

◆プロフィール

汐留社会保険労務士法人
事業統括役員 社会保険労務士/行政書士 新井様
1986年生まれ、神奈川県出身。2009年法政大学法学部卒業。
2010年社会保険労務士試験合格後、2011年汐留社会保険労務士事務所(現法人)に企業コンサルタントとして入所。各労働社会保険法令に基づく手続きや給与計算に加え、人事制度の設計提案やコンサルティングを行う。2014年に同法人役員に就任、IPO準備、M&Aや組織再編支援を得意とする。200社以上の労務管理経験をもとにHR TechやITツール活用にも積極的に取り組み、社会保険労務士の新たな可能性に挑戦し続けている。

 

汐留社会保険労務士法人
主任 社会保険労務士 北田様
1987年生まれ、大阪府出身。
飲食業界や営業職といった様々な仕事を経験する中で、労働基準法や社会保険の制度について興味を持ち、社会保険労務士を目指す。2017年社会保険労務士試験合格。同年汐留社会保険労務士法人入所。日々数々の労働問題や手続き業務、給与計算のアウトソーシングに対応しながら、各種助成金やセミナー開催等にも力を入れている。

 

クライアント第一主義、ワンストップで企業の課題を解決

 

杉野:本日はよろしくお願いします。まず、簡単に汐留社会保険労務士法人様についてご紹介いただけますでしょうか。

 

新井様:私たちは、総合コンサルティングファームである「汐留パートナーズグループ」の一員として、お客様の人事労務関連の課題解決を手掛けています。

 

具体的には、国内外のIPO、M&Aにおける労務アドバイザリーや人事コンサルティング、労務監査・デューデリジェンス、給与計算代行などのBPOサービス、従業員の研修やキャリアコンサルティングまで幅広いサービスを提供しています。
人事労務の課題解決を、ワンストップで提供できるのが大きな特徴です。

 

参考:汐留社会保険労務士法人 ウェブサイト

 

汐留パートナーズでは、「クライアント第一主義」を経営理念としており、「ワンストップサービス」を重視しています。

汐留パートナーズができたきっかけは、複数の要素が絡み合っている経営課題を、すべて自分たちで解決したいという思いがあったことで、今のようにグループ内に士業事務所や専門家が複数いるような体制を作り上げてきました。

 

杉野:専門家同士がパートナーシップを締結し、クライアントから受けた相談に応じて連携するということはよく伺いますが、それをグループ内で完結しておられるのですね。

 

新井様:そうですね、ここは大きな特徴だと思います。それに、グループ内で提携契約をしている、というわけではないんです。「クライアント第一主義」という共通した考えをもって、お互いの信頼関係をベースにやり取りしているんです。

 

杉野:それは面白いですね!
士業事務所に依頼したいことが発生したとして、大体の場合は知り合いだったり何かしら関係性のあるところを頼るかと思います。

 

ただ、ホームページを見て比較検討しようとしても、どうしても書いてある内容って似通ってくるので、なかなか難しいですよね。複数ある課題や関心事に対して、それぞれ対応してくれる方を探すよりも、一括して引き受けてくださるところに依頼したほうが効率的で、価値を感じるクライアントは多いでしょうね。

 

新井様:抱えている課題がどの専門分野に結びつくのか、という判断にも知識が必要ですので、「まずは汐留パートナーズに相談しよう」と思って頂けると嬉しいです。

 

杉野:最近の社労士事務所業界のトレンドとしては、特定の分野に特化するという向き合いがあるように思います。他の方にいろいろとお話を伺っていると、相談をお断りされているところも多いようですが、全く逆ですね。

 

新井様:そうですね、私たちの場合にはまず一旦お受けするようにしていて、自分たちで課題解決できるような体制を作っています。

 

北田様:汐留社会保険労務士法人の従業員は32名なんですが、うち16名が資格保有者なんです。組織の約半数が有資格者ということは、当社の強みだと思います。
また、メンバーも比較的若いので、レスポンスが早かったり、経営者に寄り添った柔軟な対応ができるということも特徴です。

 

人事労務DX、重要なのは「意識・認識のすり合わせ」

 

杉野:お若い方が多いと、全体のITリテラシーも高いのではないでしょうか。
人事労務DXコンサルティングサービスを展開されていらっしゃいますが、こちらを開始された背景をお教えください。

 

新井様:特に、これといった明確な出来ごとはなかったかなと。
今ではDXと言う言葉を使っていますが、お客様の課題解決にあたって、業務フローの見直しやITツールの導入設計をお手伝いすることは元々やっていたんです。

 

杉野:昨今、あらゆる分野でDXが流行っていますが、汐留社会保険労務士法人様では元々されていたことなんですね。

 

新井様:そうですね、特段名称は付けていませんでしたが、やっていることは変わってはいません。

 

ただ、お客様のニーズにお答えした、という部分も少なからずあります。例えば、他の社会保険労務士の方に依頼されていて、やりとりがFAX・メールのみだったりする場合や、決まった業務システムを使わなければならない場合なんかに、やり取りも含めて見直したい・DX化したいという方も近年は増えてきています。

 

杉野:そういったご相談は、いつ頃からあったのでしょうか?

 

新井様:5〜6年くらい前から、徐々に増えてきたような印象があります。また働き方改革の流れもあって、それと同時期くらいから、勤怠管理システムや給与計算システムを検討したり導入する企業も増えてきたように思います。

 

当初より、自分たちが扱うシステムの種類を限定せず、クライアントが利用しているものにあわせていましたね。ただ最近は依頼件数も増えシステムの種類も大幅に増えてきましたので、ある程度これというシステムを決め、ご相談に対してはシステムの切り替えもご提案するようになりました。

 

杉野:人事労務DXコンサルティングサービスのクライアントで、特に多い業界などはありますか?

 

北田様:製造業、飲食、医療、介護、建設・工事関連のクライアントが多いように思います。どちらも人手不足でバックオフィスに人員が割けず、だからこそDX化をして効率的に業務を回したいといったお考えを持っておられます。
最近では、勤怠管理システムの導入をご相談いただくことが多いような印象です。

 

杉野:企業の方が労務DXを検討されるにあたって、どのようなことに気をつけるべきでしょうか。

 

新井様:まず、システムの導入だったり、人事労務DXコンサルティングを依頼しただけでは課題は解決されないということを念頭に置いていただきたいです。どんなに良いシステムでも、自社に合うかどうか・自社の課題を解決できるかどうかはまた別です。また、どのような課題が顕在・潜在的に有るのかを、社内の方によくよくヒアリングした上で、運用まで想定した上で選定するべきです。

 

実際、「何かしらのシステムを導入したら課題は解決するんだ」と期待されている方も中にはいらっしゃいますが、そうではありませんという「意識・認識合わせ」からお話させていただいています。

 

北田様:システムに期待することや、業務範囲の捉え方について齟齬が生じてしまうと運用フェーズになって問題が発生します。ですので、社内で何かをする場合・私たちに依頼頂く場合、いずれにせよ、まずは「意識と認識をすり合わせること」が重要かと思います。

 

クライアントにとって一番良くないことは、せっかく相談したのに・委託したのに業務が楽にならない・思い通りになっていないということですので、それを防ぐためにも、一番最初にしっかりと時間をかけるようにしています。

 

杉野:人事労務DXについて、自社で取り組もうとして挫折されたというクライアントの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

新井様:そうですね、なかなか一筋縄ではいかないことですから、トライした結果ご相談にいらっしゃる方も多いです。

 

システム導入・DX化コンサルティングは当然費用が発生することですが、実際のお見積りをご覧になり「それならば自社でやろう」と言う方もいらっしゃいます。もちろん、費用のコントロールは必要ではありますが、人事労務をDXすることの価値や大変さを理解されていないこともあるかなと。

 

それで一度は自分たちでやろうとしたけれど、やはり・・・ということでご依頼にいらっしゃる方もおられます。

 

杉野:システム導入、ということだけ聞くと、「自分たちでもできそうじゃないか」と思われがちですよね。

 

TECO Designも、人事労務クラウドの導入支援サービスを提供していますが、DXやシステム導入に極力費用をかけたくないという方はいらっしゃいますよね。
それらの価値を届けられていないというのは、私たち自身の課題でもあると思います。

 

北田様:そうですね、啓蒙活動から始める必要があるのかなと考えているところではあります。システム導入、DX化の価値を分かりやすく、どう伝えようかなと。

 

杉野:例えば、長時間の残業が発生していることについて、そのひと個人の能力や取り組み方を理由にしてしまっている場合は少なくないと思います。そうなると、残業を減らすための策は「そのひとに頑張ってもらう」みたいな根性論になってしまいますが、そうじゃないですよね。

 

業務の仕組みに問題があって、それを変えるためには何かしらの投資が必要です。専門家に仕組みを整えてもらうのか、システムを入れるのかーつまり、「問題の原因をどう捉えるか」についての認識のズレがあり、それでなかなか価値を分かってもらえないのかなと。

 

新井様:特に私たちのような外部に委託するとなると、システムの利用料金に加えて、委託料・コンサルティング料も発生します。それで、自分たちでやったほうが安そうだという判断をされるのかなと。

 

ただ、その結果中途半端に終ってしまったり、自社に合わないシステムを入れてしまうと、結果的に時間も費用も余計にかかってしまう様に思いますので、慎重に判断していただきたいです。

 

推進メンバーを設置、社内のDXも実施中!

 

杉野:汐留社会保険労務士法人様のDX、システム導入についてはどのように取り組まれていますか?

 

新井様:クライアントに良いサービスが提供できるよう、時間と費用の両方を投資して勉強中です。世の中には多くのシステムがありますので、実際に私達自身が使ってみて、特徴や良し悪しを理解した上でご提案できることが理想だと考えています。

 

杉野:社会保険労務士の方から「クライアントが勤怠管理システムに興味を持っているが、どれが良いのかわからない」というご相談を受けることもありますが、そもそも事務所の勤怠管理をExcelや紙でやっていらっしゃるというところも少なくありません。

 

それでは、「システムを入れたほうが良い」「労務DXは重要だ」と言っても、説得力がないですよね。

 

新井様:その通りだと思います。

以前は、担当者ベースでクライアントから依頼があったシステムを都度都度習得するということをしていました。一人ひとりが興味関心を持って情報収集するということも大切ですが、ノウハウの共有も仕組み化できるように取り組んでいる最中です。

 

杉野:個々人がアンテナを貼るのも限界がありますよね。

 

新井様:もともと業務改善チームというのがありまして、更にIT活用戦略チームというIT推進を行うチームも立ち上げ、それぞれ連携しながら取り組んでもらっています。手を上げてくれた意欲のあるメンバーを中心に構成されているので、どんどん進めてくれていますね。

 

もちろん、最初から全てが軌道に乗っているわけではありませんが、トライアンドエラーの精神でやっています。

 

杉野:人事労務DXにご興味を持ち、依頼される方が増えてきているかと思いますが、業界全体のITリテラシーはどうでしょうか?

 

新井様:ばらつきはありますが、あまり高いとは言えないと思います。

何かしらのシステムを使っていたとしても、元々依頼していた社会保険労務士が使っていたものと同じものをそのまま使っているだとか。あと、費用の問題もあってExcelで数式を組んでやっていたり・・・という労務担当の方もまだまだ多いような印象です。

 

杉野:費用がかけられない状況下において、Excelを活用される方は多いですよね。ただ、担当者が変わってうまく運用できなくなったり、数式を壊してしまってエラーが出てしまったりと、努力の結果が見合わないことも間々あります。TECO Designとしては、頑張った担当者の方や社会保険労務士の思いを昇華したいという思いを持っていたりもします。

 

社会保険労務士法人の差別化要因 ティーチングからコーチングへ

 

杉野:汐留社会保険労務士法人様では、助成金の情報提供に力を入れておられる印象です。

 

新井様:いまは助成金の種類も多様になり、人事の方が情報収集をするのも大変な状況だと思います。また、専門的な用語で表現されている場合もありますので、私たちが価値を提供できるところの一つだと考えています。

 

北田様:助成金や補助金の概要や申請方法については、toaster teamを使って共有するようにしています。

 

こういったものって、いつまでにどのような書類を提出すれば良いのかがわかりにくく、クライアントも混乱しがちなんです。期限ギリギリになって書類の不備が発覚するだとか、追加で書類の作成依頼が発生してバタバタするといったことを防いで、ノウハウの社内共有をしサービスの質を標準化するということに取り組んでいます。

 

杉野:先程も伺いましたが、自社の仕組み化に投資をされていらっしゃるのですね。クライアントへの情報提供を一元化したり、誰にでもできるように標準化をしたりして、より価値を高めていらっしゃるのですね。

 

新井様:スピード感をもって情報提供をするというのは、いつの時代でも重要なことだと思いますし、差別化になり得ることだなと実感しています。
そのためにも、社内に点在しているノウハウ・知識の集約、そしてサービスの標準化が不可欠ですね。

 

杉野:サービスメニューで差別化をすることもできるでしょうが、皆様くらい突き詰めないと難しいですよね。

数年前から、社会保険労務士や税理士の仕事はAIに奪われるなんていう意見を目にすることが増えました。実態はそんなこともなく、むしろ価値が上がっていますけれど。

それで当時、採用・助成金・労務監査などコンサルティング業務にシフトをした社会保険労務士の方たちが、1号業務・2号業務に戻ってきていらっしゃいます。

 

コンサルティング業務も一筋縄では行かないということ、そもそも現状抱えている1号業務・2号業務で、きちんと価値を出してクライアントに満足してもらうべきだと気がついた方が多いということだと思います。

 

クライアントに対して、分かりやすく必要とされている情報をお伝えして、きちんと依頼内容に答えるーそれをきっちりやっていけば立派な差別化要因になるということでもありますね。

 

新井様:そうですね、ベースの部分をきちんとできるようになってから、人事労務DXや助成金など新しいステップに進むことをおすすめしたいです。

 

社会保険労務士事務所の収益については、「顧問料」が大半を占めるでしょうが、段々と「顧問料」というビジネスモデルの存続も危うくなってきているように思います。毎月ではなく、必要な時に必要な分だけ相談するスポット契約が求められているように感じることがあります。

 

杉野:本質的には毎月のお付き合いが必要だとは思いますが、確かにその傾向はありますよね。

 

当社にもスポット依頼をいただくことがありますが、数ヶ月程度で改善するようなものでもなく、理想的には数年単位でお付き合いして伴走したいと考えています。

 

システムを導入して仕組みを構築するのは数ヶ月単位でできることではありますが、それを利用する従業員や労務担当、また経営者の方の意識が変わることが根本課題の解決になります。つまり、最後は「ひと」の問題になるので、やはり時間は必要だなと実感する日々です。

 

新井様:そうですね、ひとだとか会社の風土を変えることが重要です。システムを入れ替えさえすれば良い、という考え方は本質的ではないと思います。

 

また、これまでは「ティーチング」的に専門知識を伝える・お教えすることが価値とする向き合いもありましたが、いまや担当者の方や経営者に寄り添って「コーチングする」「伴走する」ことが求められている時代に変わってきたのではないでしょうか。

 

労務関連の専門メディアも充実してきましたし、役所の方も親切にいろいろと教えてくださることもありますので、専門家とそれ以外の方との間の情報の非対称性は徐々に解消されつつあります。今後、社会保険労務士法人として生き残っていくという観点においても、ティーチングからコーチングへのシフトが重要ですね。

 

杉野:専門知識やシステムやツールの使い方を知っているのは、もう当たり前になるのかもしれませんね。その上で、いかにクライアントに寄り添ったサービスを提供できるかどうか、だと思います。

 

当社は人事労務クラウドの導入支援を提供していて、私もメンバーも各勤怠管理システムや給与計算システムについては日々勉強して知見を広げています。一方で、クライアントによってはそもそもPCに不慣れな方もいらっしゃるので、主要ソフトの使い方についてお教えすることもあります。

 

それもただ方法をお教えするだけではなく、なにか出来たら「すごいですね!」と称賛しています。小さな成功体験を積み重ねていけば、それがその方の自信に繋がって、システムやDXなどの新しいことに前向きになって頂けると考えています。

 

重要なことは「クライアント第一主義」であるということ

 

北田様:日々、「クライアント第一主義」を念頭に置いているのですが、ただただ専門知識をお教えすることは、クライアントにとって価値なのかと考えると、そうではないかなと。

根拠となる法律を知っておいて損はありませんが、私たちは専門家ではあるものの研究者ではなくサービスを提供する側だという意識は常に持っておくべきかなと思います。

 

杉野:社会保険労務士の方から、法律やシステムの知識を磨いているのにクライアントから評価されないと相談をお受けすることも有るのですが、課題解決に結びついていないからなんですよね。最悪、何も知らなくても課題が解決されたらそれで良いとー例えば、「〇〇さんとお話して気が楽になりました」で十分価値になるんですよね。

 

そこに、専門知識があったほうが厚みのある相談ができるとは思いますが、スキルや知識ありきではないですね。

 

新井様:専門家とお客様で、最初の目線が合っていないということはあるでしょうね。この単語の意味が・・・判例では・・・と細部を研究することも不要とは言いませんが、社会保険労務士としては、まず目の前のクライアントの課題を解決するということが最優先だと思います。

 

杉野:やはり、「クライアント第一主義」ですね。本日はお話お聞かせ頂き、ありがとうございました!

 

・・・

 

以上、汐留社会保険労務士法人 新井様・北田様にお話をお伺いしました。一貫して「クライアント第一主義」を念頭にお話しいただき、企業の人事労務担当者や経営者の方が、安心感をもって相談できる法人様だと印象を受けました。

下記のように、お役立ち情報の発信もされていらっしゃるので、ぜひチェックしてください!

 

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