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【第21回】障害者手帳とは|クラウドステーションのBLOG|人事労務 関連SaaSを体験できる「CLOUD STATION」

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【第21回】障害者手帳とは

社会保険労務士による労務解説記事が毎月3回(第1.2.3水曜日)にUPされます。

第22回目は社会保険労務士松本先生(まつもと社会保険労務士事務所代表)による解説です。

 
 
 

はじめに

障害年金の申請に際してよくあるご質問の中の一つに、「障害者手帳がないと障害年金はもらえないのでしょうか?」というものがあります。

どちらも言葉に「障害」とつく制度なので紛らわしいのですが、結論から言うと、基本的には関係がありません。

障害年金は、病気やケガなどで一定の障害状態になった場合に収入の支えとなる公的年金の制度で、一方障害者手帳は、障害をお持ち方がその手帳を持っていることで、自治体などで提供する福祉サービスを受けられたり、税金や公共料金の割引といった優遇を受けやすくするためのツールのことをいいます。

年金の支給申請先と手帳の交付申請先はそれぞれ別であるように、年金の審査基準と手帳の交付基準はそれぞれ別です。たとえ障害者手帳を持っていなくても、日常生活を送るうえで何かしらの支障がある方は障害年金を受給できる可能性がありますし、その一方で、障害者手帳を持っていたとしても、障害年金を受給できない可能性もあります。

今回の記事では、障害者手帳の種類や申請方法、障害者手帳を持つことのメリットなどについてお話していきたいと思います。

 

障害者手帳とは

障害者手帳とは、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類の手帳を総称した一般的な呼び方です。

手帳の交付を受けることで様々なサービスを利用できますが、原則身体障害者手帳を除いて、定期的な更新手続きが必要です。

 

所持者数

令和4年度の統計によると、身体障害者手帳は約483万人、療育手帳は約125万人、精神障害者保健福祉手帳は約134万人の方が手帳を所持しています。合計すると約743万人で、日本の人口約6%に相当する方が、何らかの障害者手帳を所持している計算になります。

参照:厚生労働省HP、障害者手帳https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/techou.html

 

3種類の手帳については制度の根拠となる法律等がそれぞれ異なるため、申請方法も異なります。一つずつ、その概要を確認していきましょう。

 

身体障害者手帳について

身体障害者手帳は、身体の機能に一定以上の障害があると認められた方に交付される手帳です。原則、更新はないので、一度取得すればそのままずっと所持できますが、障害の程度の変化などが予想される場合には再認定を行うことがあります。

身体障害者手帳の等級は1級〜7級まであり、等級の数字が小さければ小さいほど障害程度は重くなります。1級〜6級までの方には手帳交付されますが、7級単独だと手帳は交付されません。

身体障害者手帳の等級は障害ごとに等級表によって細かく決められています。

参照:厚生労働省HP、身体障害者障害程度等級表(身体障害者福祉法施行規則別表第5号https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000172197.pdf

 

対象となる傷病

身体障害者手帳の交付対象となる傷病には以下のようなものがあります。

  • 視覚障害
  • 聴覚又は平衡機能の障害
  • 音声・言語機能又はそしゃく機能の障害
  • 肢体不自由(上肢・下肢・体幹・乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害)
  • 心臓機能の障害
  • じん臓機能の障害
  • 呼吸器機能の障害
  • ぼうこう又は直腸機能、小腸機能の障害
  • ヒト免疫不全ウィルスによる免疫機能の障害
  • 肝臓機能に永続する障害のある方

 

交付までの流れと交付申請先

身体障害者手帳は、身体障害者福祉法に基づき、都道府県、市区町村当において、障害の認定や交付の事務が行われているため、申請窓口はお近くの福祉事務所や市役所になります。

 

おおまかな流れ(茨城県の例)

  1. お住まいの市町村で相談のうえ、申請に必要な書類(身体障害者手帳交付申請書、身体障害者診断書・意見書)を受け取ってください。
  2. 指定医師(※)の診断を受けて、診断書を作成してもらいます(※)指定医師:身体障害者手帳の交付申請に必要な診断書を作成できる医師として、障害の種類ごとに都道府県知事の指定を受けた医師のことです。
  3. お住まいの市町村に身体障害者手帳交付申請書、指定医師の作成した身体障害者診断書・意見書及び写真2枚(縦4センチメートル、横3センチメートルの証明用写真)を添えて申請してください。)

参考:茨城県HP、身体障害者手帳
https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/shofuku/seishin/shofuku/c/c-1-1.html

 

療育手帳について

療育手帳は、知的障害により生活において支障がある方に交付される手帳です。他の2つの手帳とは異なり法律上の定めがないため、受けられるサービスの内容だけでなく、手帳の名称も自治体により異なります。(例.愛の手帳、緑の手帳、等)

障害の判定は、知能指数(IQ)と生活への支障の程度で判断されます。判定の結果によって、等級が分かれます。基本的に重度(A)とそれ以外(B)に区分されますが、交付自治体によっては、さらに独自に細分化している場合もあります。

例えば茨城県では、障害の重さによって、マルA…最重度、A…重度、B…中度、C…軽度といった4段階に分けています。障害の程度に応じて、受けられる支援も変わってきます。

参考:厚生労働省HP、療育手帳の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001224062.pdf

 

対象となる傷病

知的障害のある方が対象になります。発達障害の方の場合でも、知的障害を伴う発達障害と認められれば療育手帳の交付対象となることがあります。

療育手帳の対象にならない場合であっても、次に説明する精神障害者保健福祉手帳の交付対象となることがあります。

 

交付までの流れと交付申請先

療育手帳の制度は自治体によって異なるため、お近くの自治体にお問い合わせください。

茨城県の場合は、18歳未満の方の場合は児童相談所、18歳以上の方の場合は県の福祉センターが窓口となります。窓口に電話でご相談のうえ、各自治体で知能検査(判定)を行ったり、生育歴や日常生活の状態等についてヒアリングし、要件に合致していれば手帳が交付される流れになります。

 

精神障害者保健福祉手帳について

精神障害者保健福祉手帳は、一定の精神障害のある方に交付される手帳です。有効期限は交付日から2年間です。

等級は、重度のものから1級、2級、3級と分かれており、精神障害の状態と日常生活能力から総合的に判断され、等級が決定されます。

 

対象となる傷病

対象となるのは全ての精神障害で、次のようなものが含まれます。

  • 統合失調症
  • うつ病、そううつ病などの気分障害
  • てんかん
  • 薬物依存症
  • 高次脳機能障害
  • 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)
  • そのほかの精神疾患(ストレス関連障害等)

参考:こころの情報サイト、障害者手帳・障害年金

https://kokoro.ncnp.go.jp/support_certificate.php

 

交付までの流れと交付申請先

精神障害者保健手帳の申請は、市区町村の役場を経由して、都道府県知事又は指定都市市長に行います。

おおまかな流れとしては身体障害者手帳の場合と同様ですが、医師の診断書を用いて申請するケースのほか、すでに障害年金などを受給している場合はその証書を用いて申請できるケースもあるので、詳しくはお住まいの自治体に確認してください。

 

障害者手帳のメリットとデメリット

最後に、手帳を持つことのメリットとデメリットについていくつかご紹介したいと思います。

まず、デメリットですが、手帳申請・更新手続きの手間を除いては、基本的に発生しないとお考えいただいてよいと思います。

メリットとしては、様々な福祉サービスが受けられることが挙げられます。サービスの内容については、手帳の種類や等級、自治体などに異なることがあります。詳しくはお住まいの自治体などでご確認ください。

 

参考:受けられるサービスの一例

  • 所得税・住民税の控除、自動車税の軽減といった税制上の優遇
  • NHK受信料の減免、鉄道やバス・公共施設の入館料といった一部公共料金の減免
  • 公営住宅への優先入居
  • 携帯電話の料金割引
  • 車椅子など支給など(身体障害者手帳のみ)
  • 一部テーマパークにて、長時間列に並ばずに待機できる、など

 

さいごに

今回は障害者手帳の概要をお話ししました。手帳を持っていることで各種サービスが受けやすくなったり、ひいては社会に踏み出しやすくするための大切なツールになり得ると思います。

一定の障害をお持ちで、ご自身も要件に該当するかもしれないなと思ったら、お住まいの自治体(市役所の福祉課など)窓口に相談してみると良いと思います。

 

以上

 

 

 

執筆プロフィール

松本 恵梨(まつもと えり)

茨城県出身。
明治大学卒業後、金融機関に勤務。個人ローンや法人融資を担当。

その後、体調を崩し一時期入院。入院中に目にした「社会保険労務士による仕事の相談窓口」のチラシをみて、社会保険労務士の仕事に興味を持った。

結婚・出産・離婚を経て、シングルマザーとなった後に社会保険労務士の資格を取得。
株式会社TECO Designに入社し、クラウド勤怠管理システムの設定代行チームに所属。

現在は障害年金専門の社会保険労務士として開業。人々の支援に力を注いでいます。

まつもと社会保険労務士事務所(社労士STATIONページはこちら)


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