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人事労務クラウドの選び方・人事制度の作り方〜前半:TECODesign杉野「SaaS(クラウドシステム)の選び方」〜

CLOUD STATIONでは、定期的にワークショップを実施しています。

本記事では、数多くの人事労務関連クラウド導入サポート経験を持つTECO Design 杉野、IT×戦略人事のプロである株式会社Touch&Linksの古川様によるワークショップ「人事労務クラウドの選び方・人事制度の作り方」の内容を書き起こし形式でご紹介します。

 

人事担当、労務担当の方はもちろんのこと、経営者の方にもぜひご一読いただきたい内容です。

 

前半では、TECODesign 杉野による「SaaS(クラウドシステム)の選び方」についてお届けします。

 

【スピーカープロフィール】

株式会社TECODesign(https://teco-design.jp/) 杉野 愼

中四国大手の社会保険労務士事務所に入社。給与計算部門のリーダー、IT推進室室長。社内のマニュアル整備、IT推進などに注力。またグループ内でコンサルティング会社を設立し、顧客データベースの移行作業や、クラウド労務ソフト等の導入、また業務フローの見直しなどを含めたバックオフィスの業務設計を中心に実施、100件以上の給与・労務・勤怠ソフトの移行作業を実施。

 

SaaSの基本的な考え方

 

TECO Designには、システム導入を担当されている方から、日々多くのお悩みが寄せられます。特に「どのシステムが良いのか教えてほしい」「どのシステムが当社に合うのかを知りたい」といった内容を伺うことが多いのですが、残念ながら唯一無二の回答はありません。

 

なぜかというと、SaaS(Software as a Service)ならではの特性や原理が関係しているのです。

以前は、A社にはA社のカスタマイズシステム、B社にはB社の・・と各社に合わせてカスタマイズされたシステム(スクラッチ開発のシステム)を導入することが主流でした。一方で、SaaSは、各社の汎用的な業務・運用ルールを取りまとめて、パッケージングして販売しているものです。

 

汎用的な領域を抑えているということは、どの会社においてもある程度のことができる・機能を活用できる、ということです。例えば、従業員台帳を作成したり、組織図を登録したり、グラフなどによるデータ分析機能などが挙げられます。業務全体の7〜8割はSaaSの機能でカバーでき、残りの2〜3割を運用でカバーするようなイメージです。

 

つまり、SaaSの機能活用と運用の工夫によって、従来のカスタマイズされたシステムほどの費用をかけずとも、業務の効率化やシステム化を実現できるということです。反対に、「各社に100%合う機能を備えていてるSaaSは存在しないだろう」とも言えますね。

 

なぜ「どのSaaSにすれば良いのか」と悩みが発生するのか

 

そもそも、課題がハッキリしていないというのが、SaaSを選べないことの大きな原因かと思います。「見える化」は業務改善のセオリーですが、課題が見えてくれば何かが分かるだろう・・・という期待を持って「見える化」そのものが目的になっている場合もあります。

一方で、「改善」は、どこを・どういう方法で・どう変えるかと、問題の打ち手を考えるアプローチですので、やること・実現できることが全く異なります。

 

ですので、まずは「見える化」をしたいのか?「改善」をしたいのか?をハッキリさせることが第一です。

人事系SaaSのマスタでは、「見える化」するのみというものが多いような印象を持っています。もちろん、散らばっている情報が一箇所に集約されるだけでも大きな価値がありますので、そこをゴールとするのであれば、それほど高度なシステムを導入する必要はありません。

 

選び方について その1

 

SaaSを選ぶに当たっては、自社の課題・ゴール、立ち位置を明確にするのが重要です。

最近は、DXという言葉が普及してきましたが、まずはデジタル化をすべきだと考えています。DXー業務のデジタルトランスフォーメーションーは、戦略的に経営層から行うもので、人事部門だけではできないことだとも考えています。

 

 

効率化ステップ、改善ステップ、運用・勝ち筋ステップとステップに分けた理想の運用について考えてみましょう。

おそらく、それが多くの方が頭の中で思い描く成長曲線だと思いますが、残念ながらこの通りには行かないのです。

なぜかというと、途中で新しいシステムが出てきて乗り換え、改善をしようとしてしまうのです。つまり、「効率化」「改善」ステップを繰り返してしまい、「運用・勝ち筋」に辿り着かないということが起きています。

 

この状態を解消するためには、運用・勝ち筋から逆算して考える必要があります。現在の積み上げの先ではなく、自社は今後どうしたいのか?と未来を定義することが重要です。

 

運用・勝ち筋ステップでは、採用戦略の明確化、コア・コンピタンスの抽出、多様な働き方に耐えるようなルールを設計するなど、企業のビジネスモデルや採用戦略などの上位概念から考えましょう。

そのための目標として、見える化・データ化・標準化、つまり事業に必要な指標がダッシュボードで見える化されている必要があります。

 

例えば、採用であれば面談数や面談へのコンバージョンかもしれませんし、応募数や内定承諾率かもしれません。そういった重要な指標がモニタリング可能で、異常が起きた時にすぐに察知して戻せる状態にできていることがポイントです。

 

そのためには、どのような動きが必要なのか?データ収集のために必要なこと・不足していることは?更新されるデータはなにか?・・・など様々なことを考慮する必要があり、今までのやり方を一度放棄して、再定義する必要があります。これが、改善化ステップでの重要な考え方です。

 

最後、効率化ステップでは、いかに早くその問題を解くか?といったアプローチがポイントです。解決すべき課題の優先順位、定義付けをし、どうしたら効果的な動きが取れるのかを考えるのが「効率化」です。

 

IT化 基本中の基本!

 

 

属人化と紙からの脱却、業務の標準化とデータ化、ここまで完了して初めて、ITが実力を発揮することができます。システムに投資したら、一足飛びにIT活用ができるだろうというのは誤った考え方です。

 

ITは魔法ではありませんので、「導入したら何か良いことが即座に実現する」ということはありません。

 

選び方について その2

 

また、類似したサービスがあり、どれを選べば良いのかわからない場合には、提供している企業に目を向けましょう。

 

サービス提供企業は潰れなさそうか、サービス停止にならなさそうか、技術力は高いのか、オンボーディングやサポート体制などの体制が整っているのか・・・がポイントです。各社のプレスリリースやサービスのアップデート情報の頻度や内容をご参考に、ご判断してみてください。

 

問題点の整理

 

先程、課題の要件定義ができていないために、SaaSが選べていないとお伝えしましたが、本当に大変なのはその後です。

 

導入が決まったら、誰がどうデータを移行するのか・誰が旗振り役となるのか、社内周知・定着はどうしたら良いのか、新しいツールを使いこなせないなどの、フェーズごとに問題が発生します。

 

自社なら、どのステップで詰まりそうか についても、事前に整理しておくことが重要です。リソースが足りないのであれば、新規採用や有償サポートの申込みなど、様々な手段がありますので、それも併せて検討して予算に組み入れておきましょう。

 

・・・

 

以上、ワークショップ「人事労務クラウドの選び方・人事制度の作り方」の前半部分についてご紹介いたしました。

 

明日、後半部分も公開予定ですので、ぜひ併せてご一読ください!

 

◆最新のワークショップの情報はこちら

 

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