システム導入よりも大切?「困ったときに頼れる存在」が業務改革のカギ

事例概要
✔︎課題
・労務に関連する業務は全てアナログで、給与計算中は他の業務に手が回らないほど忙しかった
・システムに明るい従業員がおらず、設定に労力と時間がかかってしまうことが予想されていた
✔︎効果
・紙ベースの業務がなくなり、ペーパーレス化を実現。
・給与計算のスケジュールに余裕が生まれ、他の業務との両立が可能に。
・運用中の疑問点もスピーディーに解決
中田エンヂニアリング株式会社は、タイヤを中心としたゴム製品の製造設備の設計、製造から販売を事業としています。創業から100年以上の歴史の中で積み上げてきた技術を活かし、日本のみならず、海外へも製品の輸出を行っています。
同社は2023年に、バックオフィスの業務効率化を目的としてマネーフォワード クラウドを導入。その際、TECO Designが導入支援(=システムの設定代行)を行いました。
特定の機能ではなく、勤怠・給与・年末調整・社会保険・マイナンバーと幅広く導入。導入における取り組みや現在の運用について、総務部の赤尾さん、田中さんにお話を伺いました。
紙ベースからの脱却と、業務の一元化を目指して。システムの互換性も重視。
ーシステム導入前、どんな課題があったのでしょうか?
赤尾さん:ほとんどの業務が紙ベースでした。勤怠も、勤怠表というものにそれぞれ個々が手書きで記入し、それをもとに毎月給与計算をして…と非常に手間がかかっていたんです。以前導入していたシステムで給与計算そのものはできるのですが、その後の処理から明細の配布までを手作業で行なっていました。年末調整も同様です。
また、件数が少なかったため勤怠・給与と比較すると負担は少なかったですが、社会保険手続きも全て手作業で行なっていました。
ーそんな中で、システムの導入の検討が始まった背景には何があったのでしょうか?
赤尾さん:世の中でシステム化が進む中で、従業員からも「いつまでも紙で続けていいのか」という指摘を多々受けていて。
マネーフォワードを導入する前に使用していたシステムはあったのですが、食堂で一日で出た食数を、食堂の方からの請求数と照らし合わせるための確認でしか使ってなかったんです。
ペーパーレス化と業務効率化ができて、食数の集計を一元化できるシステムはないかと上長が探した末に、マネーフォワード クラウドの導入が決まりました。同じシリーズで揃えることで互換性を保てるということも、大きな決め手だったと思います。
ーTECO Designに設定代行をご依頼いただいたきっかけはどんなものだったのでしょうか?
赤尾さん:当時、社内にシステムに明るい従業員がいなかったんです。そんな状態で設定を進めると時間も労力もかかりますし、TECO Designさんにお願いした方が早いのではないかという話が上がりました。せっかくなら丸投げしてしまいたかったんです(笑)
ー設定において、スケジュールや整理されたこととしてどんなものがありましたか?
赤尾さん:2023年までは、これまでのシステムを使いながら従業員も巻き込んでテスト運用を行い、2024年1月からは全てマネーフォワードシリーズに切り替え、本格運用を開始しました。
年末調整、社会保険、マイナンバーも同様に2024年から運用を始め、都度必要な時に使用しています。
規程の中には弊社独自の内容もあったのですが、それらをTECO Designさんに理解していただくのは大変だったんじゃないかと思います。就業時間が7時間45分だったり、有給休暇の繰り上げだったり、独自のルールが多いので、それらをシステムに落とし込む方法が着地するまでに、試行錯誤していろんな方法を試していただきました。
システムを導入して
\業務効率化を実現した事例はこちら/
ペーパーレス、業務効率化で業務負担の軽減を実感。
ー運用開始までの流れはどうだったのでしょうか?
田中さん:最初は各部署から選出された一部の従業員を対象に、追って全従業員を対象としてテスト運用を開始しました。
最初にスモールスタートした際には弊社で使い方説明を行いましたが、全従業員を対象としたテスト運用を始める際に、TECO Designさんに説明会を開催いただきました。
ー本格運用開始から一年が経過しますが、システムを導入したことによる効果として、どんなことを感じていらっしゃいますか?
田中さん:勤怠管理でいうと、紙で記録していた頃は勤怠の確認だけで丸一日かかっていて、他の業務はできませんでした。今でもチェックに丸一日かかりますが、勤怠の確認だけでなく、他の業務も並行して進める余裕があります。
そういった意味では、負担と時間を抑えられていると思います。
赤尾さん:あとは、有給の集計作業が短縮されました。これまでは、紙に記載されていた有給取得日を確認して、残りの日数はあと何日…と計算して紙に書いて従業員さんにお返ししていたんです。
今はシステムで自動付与されるので、各々が必要な時に都度確認できるようになり、その点はとても楽ですね。
ー逆に、システムで実現しなかったことはありますか?
田中さん:一部手作業で残っている業務はどうしてもありますね。
赤尾さん:冒頭でお話した食数の管理については、マネーフォワードになってから従業員さんの記録の工数が増えてしまいました。「自動でできないか」と意見をもらうこともありますが、こればかりはどうしようもないので理解してもらっています。
その他、社食の個人負担額の処理や残業時間の修正など、手作業でやっていることもまだまだあります。一般的ではない独自のルールによるものなので難しいですが、いつかアップデートされて自動化できたらいいなと思っています。
システムの導入と同じくらい、サポーターの存在も重要
ー設定が完了してからこれまでは、運用のサポートとして継続的に伴走させていただいています。
田中さん:運用を開始して昨年いっぱいは月に2回のミーティングで顔を合わせ、今年に入ってからはメールにてサポートいただいています。メールに切り替える頃には少しは慣れているかと思いきや、新しいトラブルもたくさんあるので、頼りっぱなしです。
設定から伴走いただいたことで、細かい背景やこちらのやりたいことも汲み取ってくださり、的確かつ丁寧にご対応いただいています。
ー今後の展望を教えてください。
赤尾さん:運用開始から一年経ったとはいえ、まだシステムに慣れることに精一杯です。今は目の前のシステムを使いこなすことが喫緊の課題ですが、余裕が出てきたら従業員管理もシステムでできるようになったらいいなと考えています。
毎日触っているシステムでも、使い方が分からなくてお手上げになってしまうこともよくあります。
システムの導入も重要ですが、それをサポートしてくれる存在も同じくらい重要だと思います。
システムを導入して
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※掲載内容は取材当時のものです。
TECO Designでは、システム設定だけでなく企業の成長に合わせた柔軟なサポートが可能です。
新しいシステム導入を検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。