システム統合で最適なあり方を目指してーSmartHR導入と運用の舞台裏ー

(左から澤田さん、大都さん)
事例概要
✔︎課題
・業務ごとに使い分けていたシステムごとにデータベースの情報が異なり、社員のアカウント管理も煩雑
・導入をするにも、作業工数やスケジュールから通常業務との両立が困難
✔︎効果
・システム設定を希望通りに完了し、スムーズに運用開始
・各システムに入っているデータベースも全て統一
・社員のアカウント管理がシンプルに
豊通物流株式会社は、豊田通商グループの中でも国内外の物流、倉庫事業をはじめとして、輸出入の貿易関連事業も展開しています。
同社は、独立した複数のシステムの統合と人事情報の活用を目的としてSmartHRを導入。その際、TECO Designが導入支援(=システムの設定代行)を行いました。
これまで独立していたシステムを統合し、どのように活用しているのか。導入プロジェクトと運用に携わっていらっしゃる人事部の大都さん、澤田さん、村井さんの3名にお話を伺いました。
複数システム統合の第一歩として、人事管理と人事評価をSmartHRへ移行
ーSmartHRへの移行前は、どんな点に課題を感じていたのでしょうか?
大都さん:以前は人事基幹情報の管理(データベース)と人事評価でシステムが分かれており、他にも5つほどのシステムを使い分けていました。各業務に最適なシステムを使っていたので、とくに不便さを感じていたわけではなかったのですが、社員の部署や氏名変更などでデータベースの変更が発生した際に、各システムの担当者がそれぞれで更新作業を行っていました。そのため、システムごとに入力形式や更新時期が異なったり、更新が漏れたこともありました。
しかも、各社員情報は本人と各システムの管理者しか見ることができなかったため、上司が部下の職歴などを確認することもできませんでした。社員同士の相互閲覧ができなかった状態で、せっかく情報を持っていても活用しきれていなかったのです。
社員にとっても複数システムのアカウント管理は複雑ですし、UIも含めて使いやすさを考えた時に、変更した方が良いのではないかという検討が始まりました。
ーそんな中、SmartHR導入の決め手は何だったのでしょうか?
大都さん:比較検討していたシステムの中で、すべての領域に最もバランスよく適応できそうなのがSmartHRだった、というのが一番の決め手です。必要なことを幅広くカバーしながらも、「人事データベースは使いやすいけど人事評価はあまりフィットしない」といったことがないよう検討していました。
ーTECO Designに導入支援をご依頼いただいた決め手を教えてください。
大都さん:導入が決定した後、これまで使っていたシステムからのデータ移行についてSmartHRの担当の方に相談したところ、TECO Designさんをご紹介いただきました。
弊社は設立から60年が経ち、履歴情報も管理したい項目もとても多かったので、データ移行には相応の根気と体力が必要でした。通常業務と並行して進めるのは難しいと判断し、当初から外注をする前提でいたのです。
TECO Designとは、初回の打ち合わせからシステムの要件設定など、かなり具体的なお話をさせていただきました。かなりテクニカルな内容だったと思いますが、それに対しても細かく返していただき、安心感があったことを覚えています。
ー導入支援時、貴社ではどんなことを整理されましたか?
大都さん:SmartHRの項目一覧をもとに、使う項目と使わない項目を取捨選択し、情報の入れ方まで指定してご依頼するための整理を行いました。
最初に人事データベースの移行を始め、ある程度整った段階で評価の移行作業(評価シートの設定作業も含む)を行いました。
村井さん:元々使っていた項目の中で、SmartHRのデフォルト項目にはないものをどのようにカバーするか、といった整理もありました。実際に運用するまでは具体的なイメージが湧きにくく、以前のシステムでできていたことは当然実現できると思い込んでしまうこともあります。そのため、思い描いていた形と実際の運用にギャップが生じることもありました。
一口に「管理できる」と言っても、システムごとに特性が異なることを改めて実感しました。
澤田さん:人事評価については、元々使っていたシステムはかなりカスタマイズして作り込んでいたので、スムーズに使えていたという前提があったんです。そこから移行するにあたり、SmartHRの中でできる範囲で最低限のラインを弊社で決め、元々使用していた評価シートをできる限り再現するという形でTECO Designさんに設定していただきました。
システムを導入して
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工夫を重ねてシステムとともに成長を
ーSmartHRを導入してからはどんな効果を感じていらっしゃいますか?
村井さん:運用開始後の現在は、SmartHRに入っている人事データを正としているため、各システムに入っている情報が全て統一されました。
冒頭でもお伝えした通り、独立しているシステムごとに少しずつ管理している情報が異なり、どの情報が正しいのか分からなくなることがあったのですが、そういった煩わしさは格段に減ったように感じます。
大都さん:できるようになったことで言うと、人事情報の見える化が大きいですね。情報を閲覧できる範囲が広がりました。これまでは社員同士の相互閲覧もできなかったので、せっかく情報を持っていても活用しきれていなかったところがありました。
今は、上長が部下の業務や研修受講の履歴、持っているスキルや資格を見ることができるようになったので、育成・キャリア的な観点からも良い効果が現れることが期待できます。
澤田さん:人事評価とデータベースが一つのシステムに統合されて、社員にとっても管理しやすくなったのではないかと思います。ただ、先に申し上げた通り、人事評価ではこれまで細かくカスタマイズをしていたため、これまでの運用をそのまま再現することは簡単ではありません。
導入を進める中で、新しいシステムの特性を活かしながら最適な形を模索していくことが大切だと感じています。
ー導入支援当時を振り返るといかがですか?
村井さん:システムの全体像や完成図をイメージできていない私たちが設定をしたら、もっと大変なことになっていたと思います。
また、こちらの要望をお伝えすると、その内容を実現できる方法を一つではなくさまざまな選択肢でご提案いただきました。細かい機能にも精通していらっしゃいますし、聞いたことに対して的確にご対応いただけたので本当にお願いしてよかったと思っています。
大都さん:SmartHRのエキスパートであるTECO Designさんにご対応いただいたので、我々もSmartHRへの理解を深めながら導入プロジェクトを進めることができました。TECO Designさんが設定を進めている間も丁寧に作業内容をご説明いただいたのでとてもわかりやすかったですし、実際に運用を開始してからも、最初から仕様を理解した状態で社員への説明に臨むことができました。
また、仕様を決めていく中で出る細かい懸念事項を毎回拾ってご確認いただけたことによる安心感がありました。細かくすりあわせていただいたことで「イメージと違う仕上がりになった」なんてことがなかったのかなと思います。
ー今後の展望を教えてください。
大都さん:勤怠管理や社内申請など、まだ独立して動いているシステムもあるので、将来的に一つのシステムに統合していきたいと考えています。
SmartHRはアップデートも多いので、できる限り活用の幅を広げ、ともに成長していきたいです。
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※掲載内容は取材当時のものです。
TECO Designでは、システム設定だけでなく企業の成長に合わせた柔軟なサポートが可能です。
新しいシステム導入を検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。